先日、東京都内のとある駅でエスカレーターに乗っていた際、両側一面にキリマンジャロの缶コーヒーの宣伝ポスターが貼ってありました。
青色のとてもあざやかな色合いだったので、とても印象に残り、後日コンビニで購入しました。
苦味が抑えられていて非常に飲みやすく、一瞬で全部飲んでしまいました…。
キリマンジャロ恐るべし。
その時のコーヒーがこちら。
やっぱり苦味だけでなく、缶コーヒーでも風味を味わえるのは最高ですよね。
さて、キリマンジャロって、コーヒー店でも名前をよく耳にしますが、実際にどういう特徴のコーヒーなのか、知っていますか?
今回はキリマンジャロコーヒーの基礎知識と魅力、そしてハンドドリップする際のおすすめ温度などについて解説していきたいと思います!
今回のポイント
まず、今回の記事で覚えてほしいポイントはこちらです!
・キリマンジャロコーヒーはアフリカ東部のタンザニア産の高品質なコーヒー
・フルーティーできれいな酸味と豊かなコクが特徴的(酸味系コーヒー)
・厳しい品質管理がなされており、最高等級はAA。
つまり、キリマンジャロって一言でいうとアフリカ・タンザニア産の酸味系のコーヒーなんです。
本当にこれだけ覚えておけば、コーヒーショップで注文する際にとても役立つと思います。
とにかく酸味系コーヒーの代表!とでも覚えておいてください。
さて、こちらのポイントについて、下記で詳しく見ていきたいと思います。
1.キリマンジャロの産地について
キリマンジャロは、アフリカ東部、タンザニアのキリマンジャロ山地域で栽培される高品質なコーヒーです。
アフリカ最高峰キリマンジャロ山の中腹で育った豆は、フルーティーで明るい酸味、そして滑らかな口当たりと濃厚なコクが特徴です。
キリマンジャロコーヒーは、その独特な味わいと高品質な豆のため、世界中で高い評価を受けています。
キリマンジャロ地域の標高の高い農園で栽培されるコーヒー豆は、涼しい気候と豊かな降水量の影響を受けています。
標高が高いほど、コーヒー豆はよりゆっくりと成熟し、複雑な味わいを生み出します。
これにより、豆の成長過程で独特の酸味や甘みが形成されます。
特に、キリマンジャロの風土がもたらす豊かな土壌と適度な日照時間は、豆の品質に良い影響を与えています。
このため、キリマンジャロ地域の標高の高い農園で栽培されるコーヒーは、一般的に高品質であり、国際的な評価も高いです。
2.キリマンジャロの味の特性
キリマンジャロコーヒーの味わいは、一般的に以下のような特徴を持っています。
苦味
苦味は穏やかです。
一般的には柔らかくバランスの取れた苦味が特徴です。
酸味
キリマンジャロの味の一番の特徴として、柑橘系フルーツのような明るい酸味があります。
フルーティーで軽快な酸味が特徴であり、後味に爽やかさを感じることができます。
甘味
甘味は豊かで、口当たりが非常に滑らかです。
香り
香りは芳醇であり、フルーティーな香りが特徴的です。
特にジャスミンやシトラスのような花や果物の香りが感じられることがあります。
このように、キリマンジャロは穏やかな苦味と明るい酸味、豊かな甘味、そして芳醇な香りが特徴的です。
深煎りにするとチョコレートやキャラメルのような甘さとコクが増し、中煎りではフルーティーで柑橘系のような酸味と甘みなど、複雑な風味が際立ちます。
3.キリマンジャロコーヒーの起源と歴史について
キリマンジャロのコーヒーの起源と歴史は、タンザニアのキリマンジャロ山地域に深く根ざしています。この地域は、標高の高い肥沃な土壌と涼しい気候がコーヒー栽培に理想的な条件を提供しています。
コーヒーがキリマンジャロ地域に持ち込まれたのは19世紀初頭で、当時はこの地域において他の農産物と同様に栽培が始まりました。
そして、コーヒーの栽培は地域経済に大きな影響を与え、次第に成長していきました。
キリマンジャロ地域におけるコーヒー栽培の歴史は、ドイツの植民地支配下において品質が向上し、国際市場での評価も高まりました。
ドイツは当時、タンザニアを植民地として統治し、コーヒー栽培を推進しました。
しかし、第一次世界大戦後にドイツの植民地支配が終わり、キリマンジャロ地域はイギリスの委任統治下に置かれました。
その後もコーヒー栽培は続けられ、タンザニアが独立した後もキリマンジャロコーヒーは重要な産業として存在し続けました。
現在では、キリマンジャロ地域でのコーヒー栽培は技術の進歩と持続可能な農業の取り組みによってさらに向上し、世界中で高い評価を受けています。
キリマンジャロコーヒーは、その歴史と独自の特性から多くのコーヒー愛好家に愛され、国際市場でも高い需要を誇っています。
4.精製プロセスについて
キリマンジャロは、一般的にウォッシュド(水洗式)で精製されます。
ウォッシュドとは、豆の果肉を洗浄して除去した後、発酵によって粘膜を取り除き、最後に乾燥させる精製方法です。
ウォッシュド処理は、豆の風味をクリーンにすることができる利点があります。果肉や粘膜が除去されるため、コーヒー豆の風味や酸味がより鮮明に現れます。
以下にウォッシュド処理の概要を説明します。
①洗浄
収穫されたコーヒーの実は水で洗浄されます。この際、果肉や粘膜が豆から取り除かれます。
②発酵
洗浄されたコーヒー豆は発酵タンクに入れられます。ここで、微生物の働きによって豆の外皮に残っている果肉や粘膜が分解されます。発酵により豆の風味や酸味が形成されます。
③再洗浄と乾燥
発酵が終わった後、コーヒー豆は再び洗浄されます。清潔な水で豆の表面を洗い流し、発酵時に発生した余分な物質を取り除きます。その後、天日干しや乾燥機を使用して水分を除去し、乾燥させます。
この精製方法は、コーヒーのクリアで明快な味わいを好む人々にとって人気があります。
5.キリマンジャロの等級について
キリマンジャロコーヒーの等級は、豆のサイズ(スクリーンサイズ)、品質(欠けや割れがないか、黒豆がないか、色合いが健全かetc… )、風味などに基づいて定義されています。
一般的には、以下のような等級があります。
AA
キリマンジャロコーヒーの中でも最高品質とされる等級です。
豆のサイズが大きく(スクリーンサイズ17~18)均一で形が整っていることが特徴です。
非常に高い基準を満たす豆のみがこの等級に分類されます。
A
AAよりもやや小さいサイズ(スクリーンサイズ16~17)の豆ですが、依然として高品質なものが含まれています。
B:スクリーンサイズ15~16
C:スクリーンサイズ14~15
等級がBやCの豆はAAやAに比べるとサイズが小さく、形も不均一な豆が含まれます。
通常はブレンド用や一般的なコーヒーとして使用されます。
基本的には、コーヒー豆の量り売り専門店等で販売されているものはAAやAがほとんどです。
6.キリマンジャロのおすすめの飲み方について。ハンドドリップでのおすすめの温度は?
キリマンジャロコーヒーは上記のように明るい酸味とコクが特徴の柔らかな味わいのため、ブラックでも飲みやすいコーヒーです。
焙煎度合いにもよりますが、成分をしっかり抽出した方が美味しく入りやすいです。
ハンドドリップで入れる際の温度(V60を使用して検証)
◎96℃
少し高めの温度で淹れると、コクがしっかりと出て美味しいと思います。
飲み頃の温度になると、酸味も十分に感じられるので、個人的にはこの温度で淹れた時が一番おいしく感じました。
○89℃~92℃
逆に甘味を楽しみたいという方は、位の少し低めの温度で淹れるとよいと思います。
ただし、注ぐお湯の勢いが強いと味が薄くなりやすいので、注意が必要です。
なお、キリマンジャロ単体でもとても美味しく飲むことができますが、キリマンジャロを使用したブレンドも、マイルドな味わいに仕上がる場合が多いです。
朝一でコーヒーを飲みたい時などにはピッタリです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
色々書きましたが、改めて、覚えておいてほしいポイントはこちらです!
・キリマンジャロコーヒーはアフリカ東部のタンザニア産の高品質なコーヒー
・フルーティーできれいな酸味と豊かなコクが特徴的(酸味系コーヒー)
・厳しい品質管理がなされており、最高等級はAA。
何はともあれ、まずはコーヒーショップで一度飲んでみることをおススメします。
百聞は一飲にしかり!
こちらの記事で、キリマンジャロが推し豆になったら幸いです。
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